志望動機に何を書けばいいのか──「いい人」になりすぎる前に考えること
●質問
面接で提出する履歴書の「志望動機」には、何を書けばいいのでしょうか?特にメンズエステのような接客業に限らず、一般的な就職活動にも通用するような志望動機の考え方を知りたいです。どう書けば自分の本音を伝えつつ、相手にも好印象を与えられるのでしょうか?
●回答
多くの人が「志望動機」という言葉を前にすると、突然“いい人”になってしまいます。採用担当者に良く思われたい、自分をきれいに見せたいという気持ちは自然なことです。
けれども、その“いい人”を演じようとすればするほど、言葉が動かなくなり、手も足も出なくなってしまう。結果として、「何を書けばいいのかわからない」という壁にぶつかります。
そもそも志望動機とは、あなたの人生の一部をどう“社会の物語”に接続するかを伝える欄です。だからこそ、取り繕った言葉よりも、まず「自分の本音」を見つめることから始める必要があります。
1.「いい人」フィルターを外す勇気
履歴書の前で手が止まるのは、自分を良く見せようとする意識が強すぎるからです。多くの人が「誠実」「真面目」「努力家」といった言葉を選びますが、それはどこか“当たり障りのない自分”にすり替わっている状態です。
あなたの中には、もっと複雑で、もっとリアルな自分がいます。焦り、不安、嫉妬、欲望。そうした感情を「社会人としてふさわしくない」と排除してしまうから、言葉がうすっぺらくなってしまうのです。
たとえば、「人に喜ばれる仕事がしたい」と書く人は多いですが、その裏には「人から必要とされたい」「孤独でいたくない」という切実な願いが隠れています。その“裏側”まで見つめられたとき、初めて言葉は生きてきます。
2.ダメな自分を「素材」に変える
志望動機を書くうえで大切なのは、自分の弱さや欠点を恥じないことです。むしろ、それを“素材”として活かすことです。
たとえば、「私は人に依存しやすい性格です」と感じているなら、それは「人と関わる中で安心を生み出したい」という強い欲求の裏返しです。「私は失敗が多い」と感じている人も、「だからこそ、同じ失敗をしないような仕組みづくりが得意です」と変換できる。
つまり、志望動機とは「欠点の翻訳」でもあります。自分の“ちょっと情けない部分”をそのまま社会の言葉に置き換えたとき、それは誰にも真似できないリアルな志望動機になるのです。
3.「いい人の作文」は心に残らない
採用担当者は、多い時には毎日何十枚もの履歴書を読みます。その中で心に残るのは、整った文章ではなく、“体温”のある言葉です。
たとえば、「チームワークを大切にします」という言葉よりも、「過去に一度、仲間を傷つけてしまい、そこからチームの関係修復に奔走した」というエピソードの方が、はるかに印象に残る。人は「失敗から立ち上がった経験」にこそ、信頼を感じるからです。
完璧な人間を演じようとするほど、文章は冷たくなります。だからこそ、「欠けた部分」や「恥ずかしい経験」こそが、採用担当の心に届く物語になるのです。
4.「欲望」をどう書き換えるか
「もっと稼ぎたい」「注目されたい」「男性にモテたい」。これらは一見、履歴書に書けない“本音”のように見えますが、視点を変えれば立派な動機に変わります。
たとえば、「稼ぎたい」という欲望は、「自分の力で生活を成り立たせたい」という自立心の表れです。「注目されたい」は、「人に喜んでもらえる表現をしたい」という承認欲求の肯定です。
本音を恥じるのではなく、そこに込められた“エネルギー”を見つめ直す。そうすることで、あなたの志望動機は力を持ちます。欲望を抑え込むのではなく、社会的に翻訳していく。そのバランス感覚こそが成熟の証です。
5.「伝わる志望動機」は構成で決まる
志望動機を構成する際は、次の三段階を意識してみてください。
動機の原点(なぜこの業界・仕事に興味を持ったのか)
学びや経験(これまでの過程で得た気づきや成長)
未来の展望(入社後にどう貢献し、どう成長したいか)
この流れを守れば、自然に説得力のある文章になります。
大切なのは、「私はこう思う」だけで終わらず、「だから御社でこうしたい」と具体的に未来につなげること。人事は「過去」ではなく「これから一緒に働けるか」を見ています。
6.「書けない」のは、まだ本音に出会っていないだけ
「書けない」というのは、言葉が足りないのではなく、本音を見つけきれていない状態です。だから焦らなくていい。志望動機は、あなたの誠実な葛藤が形をとるまでの時間を必要とします。
もし迷ったときは、自分にこう問いかけてみてください。
「私がこの仕事で得たいものは、何?」
「お金? 安定? 承認? 成長? それとも誰かを笑顔にしたいから?」
その答えに「正しい・間違い」はありません。
あなた自身が自分の欲求を見つめ、言葉に変えていく過程こそが、志望動機を書く意味なのです。
7.「いい人」を脱ぎ捨てたとき、言葉は動き出す
志望動機を書くときは、きれいな文章を目指すよりも、あなたの中の“生身”を見せてください。人は完璧な人間に惹かれるのではなく、「不完全だけど誠実に生きようとしている人」に心を動かされるのです。
だから、あなたの弱さや欲望を恐れずに書いてください。
その誠実さが、最終的に面接官の心を動かします。
志望動機は、あなたの“人間としての姿勢”を映す鏡です。
それは優等生の作文ではなく、あなたがどう生きたいかという宣言です。
「いい人」を演じることをやめ、正直な自分を言葉に変えたとき、
初めて採用担当者は“あなたという物語”を読み取るのです。
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