「また会いたい」と思われる女性は、何を話しているのでしょうか?
- 質問
メンズエステでセラピストをしています。施術についてはそれなりに慣れてきたのですが、会話があまり得意ではありません。
人気のあるセラピストさんを見ると、お客さんといつも楽しそうに話しています。私は「何か面白いことを言わなくちゃ」「会話を途切れさせちゃいけない」と考えてしまって、逆に何を話せばいいのかわからなくなることがあります。沈黙になると、「つまらないセラピストだと思われているのかな」と不安になります。
メンズエステでリピーターや指名を増やすには、やっぱり会話が上手でないと難しいのでしょうか? お客さんから「また会いたい」と思われる女性は、いったい何を話しているのでしょうか?
- 回答

1.じつは「何を話すか」は、それほど重要ではない
これは少し意外かもしれませんが、私は「何を話すか」はそれほど重要ではないと思っています。
もちろん、ずっと無愛想で、お客さんが何を話しても「へえ」「そうなんですね」だけでは、少し寂しいかもしれません。
でも、メンズエステの会話で大切なのは、面白い話題をたくさん持っていることではありません。
なぜなら、お客さんは漫才を見に来ているわけではないからです。
芸能界の話、仕事の話、趣味の話、食べ物の話。
話題そのものは何でもいい。
むしろ重要なのは、「この人と話していると、なんとなく楽だな」と感じてもらえることです。
人は会話の内容を意外と忘れます。
でも、「あの人といると楽だった」という感覚は残ります。
そしてメンズエステのリピーターというのは、案外その感覚によって生まれているのではないでしょうか。
2.会話が上手な人は、たくさん話す人ではない
「会話上手」と聞くと、多くの人は話題が豊富な人を想像します。
次から次へと面白い話をして、相手を笑わせる。
でも、そういう人だけが会話上手なのでしょうか。
私はむしろ、相手が自然に話せる人のほうが会話は上手だと思います。
たとえば、お客さんが「最近仕事が忙しくてさ」と言ったとします。
そこで、
「そうなんですね」
で終われば、話もそこで終わります。
でも、
「忙しいって、残業が多いんですか?」
と少しだけ先を聞いてみる。
すると、
「いや、残業というより部下が増えてさ」
と話が続くかもしれません。
そこでまた、
「人が増えたら楽になるんじゃないんですか?」
と聞く。
すると、
「逆なんだよ。教えなくちゃいけないから余計に大変で」
と、だんだんその人自身の話になっていきます。
難しい会話術ではありません。
ただ、相手が置いた言葉をひとつ拾って返しているだけです。

3.人は「自分の話を聞いてくれた人」を好きになる
ここが、人間のおもしろいところです。
あなたがほとんど面白いことを言っていなくても、お客さんが気持ちよく自分の話をできたら、
「今日、めちゃくちゃ話が合った」
と思って帰ることがあります。
いや、あなたほとんどしゃべってないじゃん、と言いたくなりますが、人間とはそういうものです。
私たちは、自分を理解してくれた人を好きになります。
もう少し正確に言えば、「自分を理解しようとしてくれた人」を好きになるのです。
だから、メンズエステの会話で必要なのは、ものすごい話術ではありません。
「あなたという人に、私は少し興味があります」
という態度です。
それが伝わるだけで、会話はかなり変わります。
4.質問攻めにするのも、少し違います
では質問をたくさんすればいいのかというと、これも違います。
「仕事は何ですか?」
「結婚していますか?」
「どこに住んでいるんですか?」
「趣味は何ですか?」
こんなふうに質問を並べたら、事情聴取みたいになります。
大切なのは、質問の数ではなく、その人が話したがっているところを見つけることです。
人は、好きなことを話すとき、少しだけ変わります。
声が大きくなる。話す速度が上がる。表情が変わる。
その変化を見て、「あ、この話は好きなんだな」と気づけばいい。
そして、そこを少し聞いてあげる。
会話とは、相手から情報を集める作業ではありません。
その人の中で、少しだけ温度が上がった場所を見つけることなのだと思います。

5.沈黙を怖がらなくていい
会話が苦手なセラピストさんほど、沈黙を怖がります。
「何かしゃべらなくちゃ」
と思ってしまう。
でも、メンズエステという場所では、沈黙もサービスの一部だと思います。
仕事で一日中しゃべってきた男性もいるでしょう。
家に帰っても家族と話さなくてはいけない人もいる。
そういう人にとっては、誰にも何も求められず、静かにマッサージを受ける時間そのものが癒しになります。
そこへ、
「休みの日は何してるんですか?」
「好きな食べ物は?」
「最近どこか行きました?」
と延々話しかけられたら、むしろ疲れることもあります。
だから、沈黙になったからといって失敗したと思わなくていい。
黙っていても気まずくない。
これは、かなり質の高い人間関係です。
6.「覚えている」は、かなり強い
そして、メンズエステでリピーターを増やしたいのであれば、私は会話術よりも「覚えていること」のほうが大切だと思います。
前回、
「来週、大事なプレゼンがある」
と言っていたお客さんが来たら、
「そういえばプレゼンどうだった?」
と聞く。
これだけです。
でも、言われた側はちょっとうれしい。
なぜなら、自分がその人の記憶の中に残っていたからです。
人間は、自分の存在を覚えていてくれる人に弱いものです。
「前回ラーメン好きって言ってましたよね」
その程度でもいい。
重要なのは情報量ではありません。
「あなたとの時間は、私の中から全部消えてはいませんよ」
ということが伝わることです。
これはSNSで営業メッセージを何通送るより、ずっと強いことがあります。

7.「また会いたい」は、話の面白さだけでは生まれない
そもそも、私たちはどういう人に「また会いたい」と思うのでしょう。
ものすごく面白い人でしょうか。
もちろん、それもあるでしょう。
でも、それだけではありません。
自分を否定しない人。
妙に説教してこない人。
自慢話をしても少し笑って聞いてくれる人。
疲れていたら、そっとしておいてくれる人。
つまり、「この人の前では、少しくらい格好悪い自分でもいい」と思える人です。
大人になると、そういう場所は案外少なくなります。
会社では立場があります。家庭でも役割があります。友人の前でも、何となくキャラクターがあります。
だからこそ、90分だけ何者でもなくていい場所には価値があります。
人気セラピストが提供しているものは、マッサージや会話だけではなく、そういう時間なのかもしれません。
8.会話とは、相手の中に余白をつくること
だから、会話が苦手だからといって、そんなに心配しなくていいと思います。
面白いことを言わなくてもいい。
ずっとしゃべらなくてもいい。
相手の言葉をひとつ拾って、少し返す。
楽しそうなら、もう少し聞く。
疲れていそうなら、静かにしておく。
そして前に話したことを、ひとつくらい覚えておく。
それで十分です。
「また会いたい」と思われる女性は、特別なことを話しているわけではないのだと思います。
その人が話したいときには話せて、黙りたいときには黙っていられる。
つまり、その人がその人でいられる余白をつくっている。
人は、自分を楽しませてくれた人だけを好きになるわけではありません。
自分を自分のままにしておいてくれた人にも、また会いたくなります。
だから次のお客さんが来たとき、「何を話そう」と考えすぎなくてもいい。
まず、その人を見てみてください。
会話は、そこから始まります。
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