男性が「最近メンズエステに通ってるんだ」と口にすると、多くの人はすぐに「え、エッチなの？」と返してきます。残念なことに、いまだに日本では「メンズエステ＝エロ」という古い偏見、まちがった認識が根強く残っています。

30年前の日本には、ほとんどメンズエステが存在しておらず、男性専用スパといえば海外——たとえばハワイやタイの高級ホテルのプールサイドなど、特別な場所にしかありませんでした。そう！　メンズエステはもともと「VIPの癒し」の場だったのです。
しかし、そういう「高級」サービスも、日本に入ってきたら「グレーゾーン」として「リメイク」されたのです。日本は韓国や中国などの東洋系の思想の影響といいましょうか、商売上の洗礼をうけやすい地域なのです。

しかし、現代のメンズエステに通う男性は、決してエッチな目的ではありません。では、何を求めて足を運んでいるのでしょうか？
今回は、男性がメンズエステに通う本当の理由と、男性心理の深層を、丁寧に解説していきます。

男性は「男が苦手」——この事実を知らない人が多い
「肩や腰が凝ったなら、整骨院に行けばいいじゃない」そう言う人もいますが、実は男性には「男性が苦手」という心理があります。これは珍しいことではありません。女性にも「女同士より男性と話しているほうが楽しい」というタイプの人がいますよね。

そうした女性のなかには、「Wワークでスナックやキャバクラでも働いています！」という人もいます。理由は簡単。女性同士だと嫉妬やマウント、対人ストレスが溜まるからです。だから、男性相手に商売をしてお金を得るほうが楽しいと思う……男性もまったく同じなのです。

男性同士だと、必ず“比較”と“嫉妬”が生じる
男性同士が会話をすると、不思議なことに高確率で

・仕事
・収入
・出世
・人間関係

といった“比較されやすいテーマ”が出ます。

そして比較が始まると、どうしても嫉妬が生まれます。「あいつは上司に気に入られてる」「あいつのほうが給料が高い」「あいつだけ評価されている」……。

これは男性の世界特有のストレスで、男社会を生きている人ほど敏感に感じているものです。そのため、常識のある男性ほど、男性同士でのコミュニケーションに気をつかいます。つまり、“気楽に話せる男同士”という関係は、実はものすごくレアなのです。

気を使いながら施術を受けていたら癒されない
仕事で疲れた身体をほぐしてもらいたいとき、男性の鍼灸師や整体師に施術を頼むと、どうしても気をつかいます。
「この人のほうが年下かな？」「俺より収入多いかな？」「今の話、変に思われてないかな？」こんなふうに“比較スイッチ”が入ってしまう男性も少なくありません。
せっかくリラクゼーション目的で行ったのに、気をつかいながらマッサージを受けるなんて、全然癒されない。
そのため、多くの男性は自然と、“女性が施術してくれるメンズエステ”を選ぶのです。

メンズエステの男性客は「よく働く人」「気配りできる人」が多い
興味深いことに、メンズエステに通う男性の多くは働き者で、周囲への気配りができて、コミュニケーションの礼儀を理解している人です。
理由は簡単。男性同士の嫉妬に敏感だからこそ、

・無駄なトラブルを避ける
・余計な争いをしない
・場の空気を悪くしない

という“高度な気遣い”を身につけているからです。

だからこそ、彼らは女性がいるメンズエステに足を運びます。そこには嫉妬も競争もなく、素の自分でいられる空気があるからです。

「エッチ目的ではない」という当たり前の事実
メンズエステの男性客が求めているのは、
・色気
・裏サービス
・疑似恋愛

ではなく、以下のような感覚です。

● 安心してリラックスできる空間

男性同士の世界では得られない癒し。

● 穏やかな会話

無駄なマウンティングや比較が発生しない、心地よいコミュニケーション。

● 人に触れられる安心感

職場や家庭で緊張している男性ほど、プロの施術に安心を求めます。

● 気をつかわなくてよい環境

女性セラピストのほうが、男性は“素の自分”に戻りやすいのです。

つまり、「メンズエステ＝男性の心と身体を整えるためのサードプレイス」なのです。

まとめ：メンズエステに通う男性は「癒しを求めているだけ」
「メンズエステに行く＝エッチな男性」という偏見は時代遅れです。実際の男性客は、

男性同士の嫉妬がめんどう

比較されるストレスから逃れたい

気をつかわずに身体を任せたい

穏やかな会話で安心したい

自分をリセットできる場所がほしい

といった、とても健全な理由で通っています。

メンズエステは、男性が日常のストレスから離れ、“安心・安全・心の休憩所”として利用する場所なのです。エッチ目的ではありません。むしろ“疲れ切った心を癒したい”という、真面目で実直な男性ほど来店します。
この本質を理解すれば、メンズエステという仕事の価値も、男性客の心理も、もっと深く見えてくるはずです。