「若い子には勝てない」と思い始めたセラピストさんへ
- 質問
30代でメンズエステのセラピストをしています。最近、お店に20代前半の若いセラピストさんが増えてきて、少し焦るようになりました。
もちろん年齢だけで決まる仕事ではないと思っています。でも、プロフィール写真を見ても若い子はやっぱりかわいいし、SNSでも反応が多い。新人の若い子にフリーのお客さんがついているのを見ると、「やっぱり男性は若い女性のほうがいいよね」と思ってしまいます。
今のところリピーターのお客さんもいますし、それなりに稼げています。でも、この先40代になったらどうなるんだろう、いつまでメンズエステで働けるんだろう、と考えることがあります。
やっぱり30代、40代になると、メンズエステのセラピストとしては不利なのでしょうか?
- 回答

1.「年齢なんて関係ない」とは、私は言いません
こういう相談に対して、「年齢なんて関係ないですよ」「女性はいくつになっても魅力的です」と答えるのは簡単です。
でも、それではあまり答えになっていないと思います。
年齢は関係あります。
メンズエステは男性がお金を払って女性から施術や接客を受けるサービスですから、「若い女性が好き」という男性が一定数いるのは当然でしょう。
20代前半というだけで興味を持つお客さんもいます。プロフィール写真を見て、「若くてかわいいから」という理由だけで予約する男性もいるでしょう。
だから、若さがひとつの武器になること自体は否定しなくていい。
若いセラピストさんには若いセラピストさんの強さがあります。
問題は、「若さが武器になる」と「若くなければ価値がない」を一緒にしてしまうことです。
この二つは、まったく違います。
2.そもそも「若い子に勝つ」必要があるのでしょうか
私は「若い子には勝てない」という言葉を聞くと、少し不思議に思います。
なぜ、勝たなくてはいけないのでしょう。
20歳の女性と35歳の女性は、同じ商品ではありません。
45歳の女性も同じです。
たとえば飲食店でも、ラーメン屋と高級寿司店を並べて「どちらが勝っているか」と考えても、あまり意味がありません。
求めているものが違うからです。
メンズエステだって同じでしょう。
若くてかわいい女性と楽しく過ごしたい男性もいる。
少し落ち着いた女性と静かに過ごしたい男性もいる。
話を聞いてもらいたい人もいる。
施術の上手なセラピストを選ぶ人もいる。
人間の欲望は、それほど単純ではありません。
すべての男性が「一歳でも若い女性」を求めているのであれば、30代、40代の人気セラピストが存在すること自体、説明できなくなります。
でも、実際にはいますよね。
だったら、年齢とは別のところで選ばれている何かがあるということです。

3.若さは強い。でも、若さにはひとつだけ弱点があります
若さというのは、とても強い商品価値です。
肌もきれいです。体力もある。写真映えもする。
でも、若さにはひとつだけ決定的な弱点があります。
必ずなくなります。
これは誰にも止められません。
22歳の女性も10年後には32歳になります。
だから「若いこと」だけを自分の価値にしてしまうと、本人がいちばん苦しくなります。
28歳になったときに22歳が怖くなる。32歳になったら25歳が怖くなる。40歳になったら30歳が怖くなる。
ずっと年下の女性と競争しなくてはいけない。
それは、かなり疲れる人生です。
だから30代になったときに必要なのは、20代に勝つことではありません。
20代の自分とは違う価値を持つことです。
4.年齢を重ねた人にしかできない接客があります
年齢を重ねることによって失うものはあります。
でも、増えるものもあります。
たとえば、相手が今日は話したいのか、静かにしてほしいのかがなんとなくわかる。
ちょっと失礼なことを言われても、いちいち本気で腹を立てなくなる。
相手が自慢話を始めても、「はいはい」と心の中で笑いながら聞ける。
人生経験が増えると、人間をそれほど単純に評価しなくなります。
若い頃なら「この人嫌い」で終わっていた相手にも、「まあ、この人にもいろいろあるんだろうな」と思えるようになる。
私は、こういうものも立派な接客力だと思います。
技術書を読んで一週間で身につくものではありません。
生きてきた時間そのものがつくった力です。

5.40代だから安心できる男性もいます
これは意外と見落とされます。
女性側は「若いほうが男性は喜ぶ」と思いがちですが、男性側が必ずしもそう感じているとは限りません。
若い女性を前にすると緊張する男性もいます。
「おじさんだと思われているんだろうな」と勝手に落ち込む人もいる。
会話が合わないと感じる男性もいるでしょう。
そういう人にとって、30代や40代のセラピストはむしろ居心地がいいことがあります。
無理に格好をつけなくていい。
仕事や家庭の話も通じる。
少しくだらないことを言っても笑ってもらえる。
つまり、年齢そのものが安心感になることもあるのです。
人間は、「もっとも美しい人」のところへ必ず行くわけではありません。
「自分が安心できる人」のところへ戻っていくこともあります。
ここは、リピーターを考えるうえでかなり重要だと思います。
6.年齢を隠そうとすると、かえって苦しくなる
30代、40代になると、「若く見せなくちゃ」と思う人もいるでしょう。
もちろん、きれいでいる努力はいいと思います。
美容を楽しむのも、ファッションを楽しむのも素敵です。
でも、「若く見えなければ価値がない」と思い始めると、少し苦しくなります。
35歳なのに25歳になろうとする。
45歳なのに30歳の女性と同じ見せ方をする。
それでは、いつまでたっても年齢に追いかけられます。
それより、
「私は35歳だから、この感じでいい」
と思える人のほうが、案外魅力的です。
若さを失ったのではなく、若さとは違う場所へ移動した。
そう考えてみる。
年齢を重ねるというのは、価値が減っていくことではありません。
価値の種類が変わっていくことなのだと思います。

7.「何歳まで働けますか?」という問いには答えがありません
「メンズエステは何歳まで働けますか?」
この質問を検索する人は多いと思います。
でも、私はこの問いには一律の答えがないと思います。
30歳で辞める人もいる。
40代で人気のあるセラピストもいる。
もっと早く別の仕事へ行く人もいるでしょう。
重要なのは年齢ではなく、「今のお客さんがあなたに何を求めているのか」です。
もしあなたのお客さんが若さだけを求めているのであれば、確かに年齢は不利になります。
でも、
「話していると落ち着く」
「あなたの施術が好き」
「なんとなく会いたくなる」
という理由で来ているのであれば、それは年齢だけでは簡単に失われません。
だから、自分のお客さんをよく見てみてください。
そこに、自分がこれから育てるべきものが見えてくると思います。
8.若い子には、勝たなくていい
20代のセラピストさんを見て、「かわいいな」と思えばいいのです。
実際、かわいいのでしょう。
そして、
「私にはもうあの若さはないな」
と思ってもいい。
それは事実です。
でも、そのあとに、
「では、今の私には何があるんだろう」
と考えてみる。
そこからが大切です。
若い頃にはなかった落ち着きがあるかもしれない。
人を見る力があるかもしれない。
話を聞く力があるかもしれない。
そして何より、これまで何年か生きてきたあなたにしかない雰囲気があります。
人間の魅力というものは、年齢とともに単純に減っていくものではありません。
失うものがあり、その代わりに増えるものがある。
若い子には若い子の時間があります。
あなたには、あなたの時間があります。
その二つを同じ物差しに乗せて、勝った負けたと言わなくてもいいのです。
メンズエステで長く働きたいのであれば、若さを守り続けようとするより、年齢とともに変わっていく自分の価値を見つけたほうがいい。
若い子には勝てない。
それでいいと思います。
だって、最初から同じ競技をしているわけではないのですから。
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