メンズエステで顔出ししないと稼げない?「見せる自分」と「見せない自分」の境界線

「顔を出した方が予約が入りますよ」と言われたら
メンズエステで働くセラピストの中には、プロフィール写真やSNSでどこまで顔を出すか悩んでいる人もいると思います。
「顔出しした方が予約が入りやすいですよ」
そう言われることもあるでしょう。
たしかに、お客様からすれば顔がわかる方が、その人の雰囲気を想像しやすい。
でも、だからといって全員が顔を出したいわけではありません。
昼職がある。
家族や知人に知られたくない。
ネット上に自分の顔が残ることに抵抗がある。
理由はいろいろです。
そして顔出ししないでいると、今度はこんな不安が出てきます。
「顔を出さないと稼げないのかな」
「私だけ不利なのかな」
今回は顔出しした方がいい、しない方がいい、という話ではありません。
もう少し手前のことを考えてみたいと思います。
そもそも仕事をする時、私たちはどこまで自分を見せる必要があるのでしょう。
今は「自分を見せること」が仕事になっている
SNSを開くと、たくさんの人が自分を見せています。
顔。
食べたもの。
旅行。
仕事。
考えていること。
今日の気分。
メンズエステのセラピストも、SNSやプロフィールを使って自分を知ってもらうことがあります。
昔なら「店を知ってもらう」ことが広告でした。
今は、「私を知ってもらう」ことまで広告になっています。
これは便利です。
自分の雰囲気を伝えられる。
人柄を感じてもらえる。
お客様が自分を見つけてくれる可能性もある。
でも、その一方で少し疲れることがあります。
なぜなら、商品を宣伝するのではなく、「自分」を宣伝しているからです。
投稿が見られない。
反応が少ない。
予約につながらない。
すると、宣伝が失敗しただけなのに、
「私には魅力がないのかな」
と思ってしまう。
自分を広告にすると、広告への評価と自分への評価の境界線がわからなくなりやすいのです。

「知ってもらう」と「全部見せる」は違う
人間関係でも同じですが、誰かに自分を知ってもらうために、すべてを話す必要はありません。
初めて会った人に、
住所。
本名。
家族のこと。
過去の恋愛。
銀行口座の残高。
全部話す人は、ほとんどいないでしょう。
隠しているというより、「そこまでは話さない」だけです。
人には境界線があります。
ここまでは見せる。
ここから先は自分だけのもの。
哲学者ハンナ・アーレントは、人間の生活には他者の前に現れる公的な領域と、他人から守られる私的な領域があることを考えました。
私たちは、いつでもすべてを公開して生きているわけではありません。
見せない部分があるから、見せる部分を選べます。
これはメンズエステの顔出しでも同じだと思います。
顔を全部出す。
一部だけ見せる。
雰囲気が伝わる写真にする。
顔以外のところで自分らしさを伝える。
どこまで見せるかには、いろいろな選択があります。
大切なのは、「みんながやっているから」だけで境界線を決めないことです。
見せないことは「自信がない」という意味ではない
顔出しをためらっていると、
「もっと自信を持った方がいいよ」
と言われることがあります。
でも、少し違うと思います。
見せないことと、自信がないことは同じではありません。
高級レストランの料理人が、自宅の冷蔵庫の中まで公開しないからといって、料理に自信がないわけではありません。
俳優が家族との会話を公開しないからといって、仕事に自信がないわけでもない。
「これは見せる。でも、これは見せない」
そう決めることも、自分を大切にする方法です。
むしろ、自分の境界線がわからないまま周囲に合わせ続ける方が、あとで苦しくなることがあります。
一度ネットに出したものを見て、
「やっぱりここまで見せたくなかった」
と思うこともあるでしょう。
だから、迷っているなら、一度考えてみていいのです。
私は何が怖いのだろう。
何なら見せてもいいのだろう。
どこから先は嫌なのだろう。
答えは、人によって違います。

顔以外にも「その人」は現れる
人間は不思議なもので、顔だけでその人を感じているわけではありません。
文章にも人柄が出ます。
言葉遣い。
写真の選び方。
服装。
話題。
施術。
声。
会った時の距離感。
何気ない気遣い。
哲学者メルロ=ポンティは、人間を単なる「心」と「身体」に分けるのではなく、身体を通して世界とかかわる存在として考えました。
難しく言わなくても、私たちはそのことを知っています。
同じ「こんにちは」でも、人によって全然違う。
声や表情、間の取り方まで含めて、その人だからです。
そう考えると、「顔を出さなければ私は伝わらない」ということでもありません。
顔は、その人を伝える一つの方法です。
でも、一つでしかありません。
顔を出さないなら、別のところから自分が伝わっていく。
文章でもいい。
接客でもいい。
施術でもいい。
「この人の文章、なんとなく好きだな」
「この人と話していると落ち着くな」
そういう選ばれ方もあります。
「見せる自分」が大きくなりすぎると疲れる
もう一つ気をつけたいのは、ネット上の自分が大きくなりすぎることです。
いつも明るい投稿をする。
いつも元気。
いつもかわいい。
いつも楽しそう。
それを続けていると、疲れている日にも「いつもの私」を演じなければならなくなることがあります。
本当は落ち込んでいる。
でも、明るい投稿をする。
本当は何も書きたくない。
でも、予約のために書く。
仕事として必要なことはあるでしょう。
ただ、SNSの中の自分と現実の自分が離れすぎると、少しずつ苦しくなります。
だから、見せる自分を作る時にも、自分が長く続けられる範囲でいい。
毎日完璧な人を演じなくてもいいのです。

まとめ 見せない部分があるから、自分でいられる
メンズエステで顔出ししないと稼げないのか。
これは、簡単に答えられる問いではありません。
顔を出すことにメリットを感じる人もいるでしょう。
出さない方が安心して働ける人もいる。
でも、「予約のためなら全部見せなければならない」と考える必要はないと思います。
仕事で見せる自分。
SNSで見せる自分。
お客様に見せる自分。
家族に見せる自分。
そして、誰にも見せない自分。
全部あっていい。
人間は、すべてを公開して初めて「本当の自分」になるわけではありません。
むしろ、誰にも見せない場所が残っているからこそ、安心して他人の前に出られることもあります。
「顔を出すべきか」と迷った時には、
「みんなはどうしているんだろう」
だけではなく、
「私は、どこまでなら気持ちよく見せられるだろう」
と考えてみてください。
自分を知ってもらうことと、自分を全部差し出すことは違います。
見せないものがあることは、後ろめたいことではありません。
それは、自分の人生のどこまでを他人に開き、どこからを自分のために残すのかを、自分で決めているということです。
見せることが当たり前になった時代だからこそ、「見せない」と決められることも、一つの自由なのだと思います。
こちらもおすすめ。人気コラム
-
マッサージの技術よりも大切なこと
メンズエステにおいては、マッサージの技術がうまくなくても、ガッツリ稼げたりもします。 それはなぜなのか? について、今回はお届けしたいと思います。 ■「楽しさ」って、伝染しちゃうんです マッサージの技術が「まあまあ」であっても、なぜお客さんがそういう女子につくのか? お客さんが「この子と一緒にいたら楽しい、癒される」と思うからです。 では、お客さんは、その女子のどこを見て...
[続きを読む] -
指名をとるコツってありますか?
●質問 指名をとるコツってありますか? ●回答 指名をとる方法として、たとえば「営業メール」をするというのがありますが、あれは男からすれば「べつにいらない」ものであり、営業メールが来たからといってお店に行こうとはならないんですね。 なんか、押し付けがましさを感じてしまうからです。 まあ、わかるんですよ。彼女は必死になってお金を稼ごうとしているな、と。だから、彼女の売上に貢献してあ...
[続きを読む] -
人見知りでもメンズエステでガッツリ稼げる理由
人見知りで、話し下手でも、メンズエステでガッツリ稼げます! 今回は、男性心理の観点から、その理由についてご紹介したいと思います。 ■まずお店側の気持ちとして・・・ お店によっては、施術前にお客さんにアンケートをとっています。 そのアンケートの中に「今日は女の子とたくさんお話をしたいですか」とか「なにも喋ってほしくないですか とか、そういった項目があるところもあります。 ...
[続きを読む]
この記事の感想