●質問
施術中にお客様のアレが勃起したらどう対処するのがベターですか？　わたしはなんとなく気まずくなって、見て見ぬふりをしちゃいます。

●回答
施術中にアレが大きくなって紙パンツがテントを張ってしまったとき、「あら、ここはキャンプ場ではないのにテント張ってますね。バーベキューでもしますか？」と言えばいいと言ったメンズエステ店のオーナーがいますが、なかなか秀逸な答えだと言えるでしょう。

性的なことは隠す？
今の時代は性的なことを隠すのが主流になっています。ましてや風俗の許可証を取ってない一般のメンズエステにおいては、お客さんと性的な話題にならないようにうまく避けるのがベターとされているでしょう。

しかし、それにもかかわらず、男はテントが張るときは張るのです。そういうのは生理現象ですから、例えば鼠蹊部のキワキワをかわいい女子に触られたら勃起しますし、人によってはかわいい女子にお腹をまさぐられても勃起します。
それはなにも、「この店でこのセラピストさんにエロいことをやってやろう」と思っているわけではなく、単なる生理現象です。疲れたら眠たくなるとか、朝起きて8時間もすればお腹が減って仕方がないというのと同じことです。
したがって、もっともよくない対処法は、勃起したモノに嫌悪感を示すことです。女子が生理に嫌悪感を示す男子に好意を持たないのと同様、男子だって生理現象に嫌悪感を持たれたらやっぱり嫌なのです。

言いづらいことを先に言う
では、施術中にそそり立ったアレをどうすればいいのでしょうか？
答えは「商売の原理原則」である「言いづらいことを先に言う」という言葉のうちにあります。

男は勃起したら恥ずかしいのです。中学や高校で授業中、居眠りをこいて、ふと目が覚めると息子が大きくなっていて、授業が終わっても席を立つに立てない男子がいたと思いますが、大人になった今でも、思わず勃起してしまったというのは、男にとって恥ずかしいことなのです。

なので、男たちは勃起したという事実を隠そうとします。しかし、お客様は仰向けに寝ているわけですから、隠しようがありません。そういう時にセラピストさんが一言「立派なものをお持ちですね」と言ってくれたらどんなに助かるだろうと男は思っています。あるいは冒頭に記したように、なんらかの笑いに変換してくれたらどんなにいいだろうと思っているのです。

ズルいほど稼いでいる女子の秘密
勃起の話ばかりしてもつまらないと思うので、勃起をもう少し一般化して語りましょう。
先に「商売においては言いづらいことを先に言うのが鉄則だ」と書きましたが、この鉄則を守っていれば、メンズエステに限らず、ありとあらゆる接客業で稼げるようになります。

例えば、わかりやすい例を挙げるならスナック。
スナックにおいて男は、基本的には見栄を張りますから、女の子に何杯ドリンクをご馳走したのか意識的に記憶しません。それに加えてアルコールで酩酊していますから、飲んでいる途中で「今お会計いくらかな？」とよくわからなくなってきます。
そういう時に真面目なお客さんは、お会計が心配だからという理由で帰ろうとします。今お会計がいくらなのか聞けばいいものを、聞きづらいから聞かずに帰ろうとするのです。

その時に女子がお客の気持ちを察して「いま1万5千円ですけど、もう少しいてくださいよ」と言えば、お客さんは「じゃあ後5000円だったら払えるからもうちょっと楽しもうかな」と思います。心底楽しめます。すると、あっという間にお会計が2万円になります。 2万円になった時にまた声をかけてあげればいいのです。「いま2万円になってます」と。
そしたら、男は見栄を張りたいし気持ちよくなってるので、「じゃあ今夜は3万ぐらい使ってもいいかな」という感じで、どんどんお店で使う金額が増えていくのです。

ズルい延長のとりかた
それもこれも、女子がお客さんの言いづらいことを先回りして言ってあげたからです。
あらゆる接客業において、お客さんとうまくいかない理由は、お互いに言いづらいことを胸に秘めたままにしているからです。言いづらいことから先に言う。このことを徹底するだけで。あなたの売上は大きく違ってきます。

ちなみに延長をとる時も同じです。ただ単に「今日延長してください」と言うだけではなかなか延長してくれませんよね。そうでなくて、まずお客さんとお金の話ができる人間関係を築いてしまうのです。するとお客さんは「今月は残業代が少ないけど、来月は出張が多いから出張手当が入るので延長してあげるよ」などと言ってきます。

というような感じで、自分も相手も共に胸に秘めている言いづらいことを口にできる雰囲気を作る。これがメンズエステにおいてとても重要な接客態度なのです。

勃起からつい高尚な話（？）をしてしまいましたが、ご理解していただけましたでしょうか？