●質問
私の勤務するメンズエステ店は完全歩合制です。少し手当てが付くので、厳密には完全ではないかもしれませんが、ほとんど完全歩合のようなものです。そんな仕事に疲れました。どうすればいいと思いますか？

●回答
歩合制で働く人の多くはおそらく、収入の多さに惹かれて、今の仕事をはじめたはずです。固定給の事務職の人のように、毎朝1分2分を気にしつつ満員電車に揺られて会社に行き、夜は仕事をしてるふりをしながら30分でも多く残業して残業代を稼ぎ、それでも手取りで20万円あるかないかという仕事より、メンズエステのように、それなりに単価の高い接客をして、歩合で多くを還元してもらえ、月収が30万円40万円という仕事のほうが良いと判断した結果、あなたは今、歩合制の仕事に就いているのではないかと察します。
それはそれでなんらかのメリットを享受したと思います。しかし、質問にあるように、どのような仕事であっても、一定期間以上働いていればどうしても、疲れてきますし、将来のことを憂いたくもなるでしょう。
そのような時に、歩合で働いておられる方がどのようにすればいいのかについて、以下にお話します。

資格をとるのも方法
もしあなたが現在、なんの資格も持ってないのであれば、資格の勉強をすることをおすすめします。なぜなら、もちろん資格の種類にもよりますが、ある一定以上の収入を得ようと思えば、今の時代は資格がないと少々厳しいからです。
もちろん、資格がなくても毎月30万円50万円と稼げる仕事はあります。例えば、オンライン家庭教師というのは、やり方によっては毎月30万円50万円と稼ぐことができます。
しかし、それだってやはり競争が激しいわけですから、なんらか自分の「売り」がないと、高収入には達しません。実際、多くの先生は、1コマ授業をして2000円とか3000円をご家庭からいただいています。それで週に20コマほどあれば「まあまあ」ですが、週に3コマ4コマほどしか授業を持てない先生も大勢いらっしゃいます。
しかし、なんらか資格をもっていれば、一気に比較的高収入を維持し続けることが可能になります。例えば、看護師さんの資格。看護師さんはべらぼうに高いお給料を得ているわけではないようです。しかしそれでも、世間一般から見れば、決して悪いとは言えない金額を毎月得ておられるようです。しかも、メンズエステのセラピストさんのように完全歩合でやばいというようなことはありません。
したがって、歩合の仕事に疲れたら、まずはなんらか資格のための勉強をなさることをおすすめします。

仕事の掛け持ちをしてみる
1店舗で歩合で働いて、なんだかしんどくなったなと思えば、外の世界に出て、新しい空気を吸ってみることをおすすめします。
例えば、メンズエステ店の掛け持ちをしてみることによって、新しい人と出会うことができるでしょう。そこにもし、あなたとウマの合う人がいれば、その人と一緒に歩合で働く大変さを共有することができるでしょう。そうすれば、少しは気持ちが落ち着いて、再び歩合で頑張っていこうと思えるかもしれません。
あるいは、掛け持ちをした先のお店のオーナーに認められて、あなたのお店を任せてもらえるかも知れません。
こういうのは出会いというか運ですので、何が待っているか誰にも全くわかりません。しかし、一か所でじっとしたまま「歩合の仕事がしんどい」と思うより、よほど精神的にプラスになるはずです。

ちなみに、掛け持ちをする仕事は、なにもメンズエステだけではないはずです。世の中には星の数ほど仕事があるわけですから、あなたが好きな職業をお選びになるといいと思います。
掛け持ちをする職種が何も浮かんでこない人は、ガールズバーやスナックで、短期間でもいいので働くことをおすすめします。そこにはかなり多種多様な職業の人がお客さんとしてきています。「世の中にはこんな仕事もあるのか！」とか「この職業に就く人ってこういう背景を持っているのか！」とか、さまざまな驚きを得ることができるでしょう。
その驚きが、あなたの世界を新しくします。あなたは新しくなった世界で、次なる仕事を選択することができます。

いかがでしょうか。
メンズエステの歩合のお仕事がいかに大変かというのは、さまざまなセラピストさんからしばしば聞きます。しかし、思えば、例えば車の販売の職業の方であれ、保険の営業の方であれ、自営業の方であれ、世の中の多くの営業職と呼ばれる方々は、ほとんど歩合のようなものです。
車の販売は大手のディーラーだと、固定給プラス歩合なのかもしれませんが、しかし、歩合で大きく稼いだ翌年は税金がどっさりくるわけですから、自転車操業のように車を売り続けなくてはいけない状況だ、と言っていた人もいます。
というわけで、みんなで「大変だ大変だ」と騒ぎながら楽しくやっていく。これも1つの方法ではないかと思います。人生はやがて、落ち着くところに落ち着くからです。