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メンズエステの掛け持ちはしんどい?昼職とWワークを続ける人の時間の使い方

2026 7/10
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昼職とメンズエステの掛け持ちは、なぜこんなに疲れるのか

メンズエステで働くセラピストを取材していると、昼職と掛け持ちをしている人に出会うことがあります。平日は会社員として働き、仕事が終わったあとや休日にメンズエステへ出勤する。あるいは、昼間はパートやアルバイトをして、週に数日だけセラピストとして働く。いわゆるWワーク、副業という働き方です。

理由を聞くと、「昼職の給料だけでは生活が少し厳しいから」という人もいれば、「貯金をしたい」「奨学金を返したい」「子どもの教育費が必要」と話す人もいます。なかには、昼職を辞めたいわけではないけれど、もう少し自由に使えるお金が欲しいという人もいます。

どれも、ごく普通の生活の話です。

ところが、昼職とメンズエステの掛け持ちを始めてしばらくすると、「思っていたよりしんどい」と感じる人がいます。体力的に疲れるのはもちろんでしょう。しかし、話を聞いていると、疲れの原因はそれだけではないように思います。

昼職では会社員の顔をする。メンズエステではセラピストの顔をする。家に帰れば、母親や妻や娘という顔になる人もいる。

人は、一日の中でいくつもの「私」を使い分けています。

もしかすると、Wワークで本当に疲れるのは、働く時間が長いからだけではないのかもしれません。何度も「自分を切り替えること」に疲れているのではないでしょうか。

 

人は仕事ではなく「役割」に疲れることがある

哲学者のサルトルは、人間が社会の中でさまざまな役割を演じながら生きていることについて考えました。有名なのが、カフェの給仕についての話です。給仕は、いかにも「給仕らしい」動きをする。少し大げさなくらい丁寧に振る舞い、給仕という役割を演じている。

私たちも似たようなことをしています。

会社では、「ちゃんとした社員」を演じる。上司には感じよく返事をし、同僚には空気を読み、取引先には丁寧な言葉を使う。

そして仕事が終わると、今度は別の場所で別の自分になる。

メンズエステに出勤すれば、お客様に安心してもらえるように接する。疲れていても、その疲れをそのまま相手に渡すわけにはいかない。相手の話を聞き、空気を読み、心地よい時間をつくる。

どちらも、人と関わる仕事です。

だから昼職とメンズエステを掛け持ちしている人は、単純に「八時間働いて、さらに四時間働いている」というだけではありません。朝から晩まで、誰かとの関係の中で自分を調整し続けている。

それは、かなり疲れることです。

「私は体力がないからWワークに向いていない」と思っている人がいます。しかし、もしかすると体力の問題だけではありません。役割を切り替え続けることに、心が疲れている可能性もあります。

 

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「空いている時間」を全部仕事にすると生活が壊れる

メンズエステの求人を見ると、自由シフト、週一日からOK、短時間勤務可能といった言葉を目にします。これは、昼職と掛け持ちをしたい人にとって魅力的な条件でしょう。

ただ、自由に働けるからこそ、気をつけたいことがあります。

人は「空いている時間」を見ると、そこに予定を入れたくなるのです。

月曜日から金曜日までは昼職。土曜日は予定がない。ならばメンズエステに出勤しよう。日曜日の午後も空いている。そこも出勤できる。水曜日は昼職が早く終わる。では夜に三時間だけ働こう。

こうやって予定を入れていくと、カレンダーはきれいに埋まります。

そして、ある日突然、何もしたくなくなる。

これは不思議なことではありません。

古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、人間にとって「余暇」が重要だと考えました。ここでいう余暇とは、遊びの時間という意味だけではありません。何者でもない自分に戻る時間です。

会社員でもない。セラピストでもない。母親でもない。誰かの期待に応えなくてもいい。

そういう時間です。

昼職とメンズエステを掛け持ちする人ほど、この「何者でもない時間」が少なくなりがちです。

空いている時間は、働ける時間ではあります。でも、すべての空白を仕事で埋める必要はありません。

余白は、無駄ではないのです。

 

Wワークが続く人は「一週間」で考えている

昼職とメンズエステの掛け持ちを長く続けている人の話を聞いていると、時間の考え方にひとつの特徴があるように感じます。

一日単位で考えすぎないのです。

たとえば、今日の昼職が忙しかったとします。残業もあり、上司とのやりとりにも疲れた。それでも「今日はメンズエステの出勤日だから」と無理をする人がいます。

もちろん、予約が入っていれば簡単に予定を変えることはできないでしょう。

しかし、毎日を常に百点で乗り切ろうとすると、長くは続きません。

Wワークが比較的うまく続いている人は、一週間くらいの単位で自分を見ています。

月曜日は忙しかった。火曜日も疲れた。ならば水曜日は少し休む。木曜日に余裕があれば動く。週末はメンズエステに出勤する。

そうやって、体力や気分の波を見ながら調整しています。

人間は毎日同じ状態ではありません。

よく眠れた日もあれば、眠れなかった日もある。気分のいい日もあれば、なぜかわからないけれど落ち込む日もあります。

それなのに、「毎日同じように頑張れるはずだ」と考えるから苦しくなる。

時間管理というと、予定を効率よく詰め込む技術のように思われがちです。しかし、本当に必要なのは、自分の波を知ることなのかもしれません。

 

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稼ぎたい気持ちが強い人ほど「休む日」を先に決める

メンズエステで副業を始める理由の多くは、お金です。

あと五万円欲しい。十万円貯金したい。生活費を補いたい。

目標があることは悪いことではありません。むしろ、働く理由がはっきりしている人の方が続きやすいこともあります。

ただ、お金の不安が強い人ほど、休めなくなることがあります。

今日休んだら、その分だけ収入が減る。出勤すれば予約が入るかもしれない。だから出よう。

この考え方を続けると、休むことが「損」に見えてきます。

しかし、人間の身体は経理の数字のようには動きません。

疲労は少しずつ蓄積します。そして、あるところを超えると、集中力が落ちたり、接客に余裕がなくなったりします。場合によっては、昼職にも影響が出るでしょう。

だから、稼ぎたい人ほど休みの日を先に決めた方がいい。

「疲れたら休む」ではなく、「毎週この日は休む」と決める。

疲れてから休もうとすると、真面目な人はなかなか休めません。「まだ大丈夫」「もう少し頑張れる」と考えてしまうからです。

休息も予定に入れる。

これは怠けではなく、Wワークを長く続けるための設計です。

 

昼職の自分とセラピストの自分、どちらが本当なのか

掛け持ちで働いている人の中には、ときどき不思議な感覚を持つ人がいます。

「どっちが本当の自分なのかわからなくなる」

昼職では真面目で静かな人だと思われている。でも、メンズエステでは明るく話すことが多い。会社の人はセラピストとしての自分を知らない。お客様は昼職で働く自分を知らない。

すると、自分が二人いるような気持ちになることがあります。

でも、私はどちらも本当なのだと思います。

人間は、ひとつの性格だけで生きているわけではありません。

親の前の自分。友人の前の自分。恋人の前の自分。職場の自分。

少しずつ違います。

心理学者ユングは、人間が社会に適応するために見せる顔を「ペルソナ」と呼びました。仮面という意味です。

仮面というと、嘘をついているように聞こえるかもしれません。でも、そうではありません。

人間には、いくつもの顔がある。

それが普通なのです。

昼職の自分も本当。セラピストとしての自分も本当。

どちらかを偽物だと決める必要はありません。

ただし、仮面を外す時間は必要です。

誰にも感じよくしなくていい時間。誰にも説明しなくていい時間。

Wワークを続ける人にとって、その時間は思っている以上に大切です。

 

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掛け持ちがしんどいときは「能力」より「設計」を疑う

昼職とメンズエステの掛け持ちがしんどくなると、「私は根性がない」「体力がない」と自分を責める人がいます。

でも、その前に働き方の設計を見直してみてもいいのではないでしょうか。

出勤日が多すぎないか。昼職が忙しい曜日にメンズエステの予定を入れていないか。睡眠時間を削っていないか。完全に一人になる時間があるか。

人間は、設計の悪さを自分の能力不足だと勘違いすることがあります。

たとえば、毎日三時間しか眠らずに「私は集中力がない」と悩む人がいたら、多くの人は「まず眠った方がいい」と言うでしょう。

仕事も同じです。

苦しいからといって、必ずしも仕事に向いていないわけではありません。

ただ、今の組み方が自分に合っていないだけかもしれない。

出勤を一日減らす。時間帯を変える。月の目標金額を少し下げる。

小さな変更で、生活がずいぶん楽になることもあります。

 

まとめ──Wワークで大切なのは「空白を守ること」

メンズエステと昼職の掛け持ちは、決して珍しい働き方ではありません。副業としてセラピストを始める人もいますし、生活費や貯金のためにWワークを選ぶ人もいます。

ただ、二つの仕事を持つということは、二倍働くということだけではありません。

二つの役割を行き来することでもあります。

会社員の自分。セラピストの自分。そして、生活者としての自分。

その切り替えに、人は思っている以上のエネルギーを使います。

だから、掛け持ちがしんどいと感じたとき、「もっと頑張らなければ」と考える必要はありません。

予定を見直す。休む日を先に決める。一週間単位で体力を考える。そして、何者でもない自分に戻る時間を残しておく。

現代社会では、空いている時間を見ると「何かしなければ」と思ってしまいます。

でも、人生のすべての空白を仕事で埋める必要はありません。

何もしない時間は、稼いでいない時間です。

しかし同時に、次に働く自分をつくっている時間でもあります。

昼職とメンズエステのWワークを長く続けたいなら、時間を上手に使うことより先に、自分の時間を使い切らないこと。

それが、案外いちばん大切なのかもしれません。

 

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