●質問
メンズエステって、お客様にとって、リラックスして癒される場所だと思うのですが、男性客の中には、緊張している人がいます。どうして緊張しているのですか？

●回答
簡単に言えば、女性慣れしていないからです。
女性慣れしていない男性が、女性に自分の裸を素手で触ってもらいに来ている。だから緊張しているのです。
女性慣れしていない男性にとって、女性に自分の裸を素手で触ってもらえることなんて夢のようなことです。もしかすれば彼は、人生の中で1回も女性に体を触ってもらったことがないかもしれません。そのような人がメンズエステに来たら、期待と興奮と緊張が入り混じった感情になって、ただ緊張するしかないということになってしまうのです。

もう一つ忘れてはいけない男性心理として、緊張しているお客様は、エステティシャンに恋しちゃっている、ということが言えます。
女性からすれば、初対面で恋も何もないだろう、と感じると思いますが、女性慣れしていない男性は、たいていの場合、女性に一目惚れします。つまり、一瞬女性を見ただけで、ものすごく妄想を抱いてしまい、「この女性は僕にだけは優しくしてくれるはずだ」「僕だけのことを見てくれるはずだ」などと思って、一瞬にして恋に落ちてしまうのです。

ありふれた言葉で言い換えるなら、彼はあなたに憧れているのです。憧れの気持ちというのは不思議なもので、憧れている側が立場が下、憧れられているほうが立場が上、という状況をもたらします。すなわち、エステティシャンの立場が上で、男性客の立場は下なのです。男性客は下から上を仰ぎ見て、「ああ、美しい女性だ。ああ、彼女は僕のことだけを見つめてくれている素晴らしい女性だ。そんな女性が僕の裸を素手で触ってくれるなんて」と思うわけです。つまり緊張するわけです。

このことから、メンズエステって、男性が女性のことを美しく誤解するから成立している仕事だということが言えます。お客様は普段あなたが、自分の部屋で、キャミソールとパンツ一丁の姿でだらしなく歩き回ったり、ケツをボリボリ掻いたり、パンツの中に手を入れたりしている姿を、まったく想像すらしていないのです。