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なぜあの子は美人でもないのに予約が埋まるのか?──メンズエステの「売れる」を考える

2026 8/14
  • 質問

同じお店に、ものすごく美人というわけでもないのに、いつも予約が埋まっているセラピストさんがいます。SNSもそれほど派手ではないし、ものすごく際どい施術をしている感じでもありません。でも、なぜかリピーターが多くて、出勤するとすぐ予約が埋まります。

一方で私は、見た目にもそれなりに気をつかっているし、SNSも更新しているし、接客もちゃんとしているつもりです。それなのに、思ったほど指名が増えません。

メンズエステで人気セラピストになる人と、なかなか指名が増えない人って、いったい何が違うのでしょうか?

 

  • 回答
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1.「美人だから売れる」は、半分正しくて半分間違っている

メンズエステで働いていると、どうしても容姿を気にするようになると思います。

「あの子は美人だから指名される」「あの子はスタイルがいいから予約が埋まる」「私はもう若くないから不利なのかな」。

そう思ってしまうのも無理はありません。実際、初めてお店を利用する男性がプロフィール写真を見てセラピストを選ぶ以上、容姿がまったく関係ないと言えば、それはさすがに嘘でしょう。

かわいい、美人、スタイルがいい、自分の好みのタイプである。そういった外見的な要素は、最初の予約を取るうえでは確かに強い武器になります。

 

でも、不思議なのはここからです。

メンズエステのお店をしばらく見ていると、「ものすごい美人なのに、なぜかリピーターが少ない人」がいる一方で、「失礼ながら、そこまで圧倒的な美人というわけでもないのに、なぜかいつも予約が埋まっている人」がいます。

なぜなのでしょうか。

 

おそらく、最初の予約を生み出すものと、二回目、三回目の予約を生み出すものは違うからです。

写真を見て「この人に会ってみたい」と思わせる力と、実際に会ったあとで「もう一度この人に会いたい」と思わせる力は、まったく同じではありません。

ここを分けて考えると、メンズエステにおける「売れる」ということが少し違って見えてきます。

 

2.リピーターが買っているのは「美人との90分」だけではない

では、お客さんは何にお金を払っているのでしょうか。

もちろん施術です。オイルマッサージを受けたいとか、きれいな女性に癒やされたいとか、日常では味わえない時間を過ごしたいとか、いろいろあるでしょう。

でも、リピーターになるお客さんは、たぶんそれだけを買っているわけではありません。

そのセラピストと一緒にいるときの「自分」を買っているのだと、私は思います。

これはどういうことでしょうか。

 

たとえば会社では、いつも部下に指示を出している男性がいます。家庭に帰れば父親であり、夫であり、いろいろな責任を背負っています。取引先では頭を下げることもあるでしょうし、会社では弱音を吐けないこともあるでしょう。

 

つまり人間は、どこにいても何らかの「役割」を演じています。

ところが、あるセラピストの前にいる90分だけは、その役割から降りることができる。

くだらない話をしても笑ってくれる。仕事の愚痴を言っても説教されない。ちょっと格好悪い自分を見せても、それを否定されない。

 

そういう時間を経験した男性は、「またあの子に会いたい」と思います。

これは「美人だから会いたい」とは、少し違う欲望です。

「彼女の前にいる自分が好きだから、また会いたい」。

人気セラピストやリピーターの多いセラピストには、案外この力があるのではないでしょうか。

 

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3.人気セラピストは「いい女」を演じすぎない

指名を増やしたいと思うと、多くの人は「もっといい女にならなくちゃ」と考えます。

もっと笑顔でいよう。もっと優しくしよう。もっと色っぽくしよう。もっと会話を盛り上げよう。SNSも毎日更新しよう。

もちろん、どれも間違いではありません。

ただし、それをやりすぎると、ある問題が起きます。

 

みんな同じ人になってしまうのです。

「今日は来てくれてありがとう」「お仕事大変だったんだね」「また会いに来てね」。

どれも悪い言葉ではありません。でも、誰もが同じような接客をして、同じような写真をSNSに載せ、同じような言葉を使っていたら、お客さんから見れば違いがわからなくなります。

 

人気が出る人というのは、意外と少し変です。

よく笑う人もいれば、静かな人もいる。おしゃべりな人もいれば、人の話を聞いているほうが好きな人もいる。ちょっと毒舌だったり、妙な趣味があったり、変なところで笑ったりする人もいる。

 

でも、それでいいのです。

人間が人間を好きになるとき、完璧だから好きになるとは限りません。

むしろ「この人、なんか変だな」という小さな引っかかりが、その人を忘れられなくすることがあります。

人気セラピストになろうとして「理想のセラピスト」を演じすぎると、かえってその人自身が消えてしまう。これは少し皮肉な話です。

 

4.「会話が上手」と「よくしゃべる」は違う

メンズエステで指名を増やす方法として、よく「会話力を磨きましょう」と言われます。

すると、「何か面白いことを話さなければ」と考える人がいます。

でも、私は少し違うと思います。

会話が上手な人とは、たくさんしゃべる人ではありません。相手が自然にしゃべれる空間をつくれる人です。

 

人間は、自分のことを気持ちよく話せた相手に対して、「あの人とは話が合う」と感じる傾向があります。

考えてみれば不思議ですよね。

自分ばかりしゃべっていたのに、「あの子とは話が合う」と思って帰っていく。

でも、人間とは案外そういうものです。

だから無理に面白い話を用意する必要はありません。

「それってどういうこと?」「そのあとどうなったの?」「それ、けっこう大変じゃない?」

そんなふうに相手の話に少しだけ興味を持つ。

 

重要なのは質問のテクニックではなく、「あなたの話をもう少し聞いてみたい」という態度です。

人は、自分に関心を向けてくれる人に心を開きます。

これはメンズエステに限った話ではありません。恋愛でも、友人関係でも、商売でも同じです。

 

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5.お客さん全員に好かれようとしなくていい

ここはかなり重要だと思います。

指名が少ないと、「もっと多くのお客さんに好かれなくちゃ」と思います。

でも、本当にそうでしょうか。

100人全員から70点をもらう人より、20人から100点をもらう人のほうが、メンズエステでは強いことがあります。

 

なぜなら、その20人がリピーターになってくれるからです。

あるお客さんには「しゃべりすぎ」と思われる。でも別のお客さんは「この子と話すと元気になる」と思っている。

ある人には「ちょっと冷たい」と思われる。でも別の人には「変に媚びてこないから楽」と思われる。

それでいいのです。

 

人間には相性があります。

だから、「誰からも嫌われないセラピスト」を目指すより、「私を好きな人にはものすごく好かれるセラピスト」を目指したほうがいい。

そのほうが本人も疲れません。

そして不思議なことに、自分を無理に作らなくなった人のほうが、人から好かれることがあります。

 

6.「売れる」とは、誰かの記憶に残ること

商売というと、数字の話になります。

指名本数、リピート率、客単価、出勤時間、SNSのフォロワー数。

もちろん数字は大切です。メンズエステで収入を増やしたいのであれば、数字をまったく無視することはできません。

でも、その数字が生まれる少し前に、もっと曖昧なものがあります。

 

「なんとなく、また会いたい」。

これです。

 

人はいつも合理的にお店を選んでいるわけではありません。

「あの子、なんかよかったな」。

その「なんか」を持っている人が強い。

では、その「なんか」とは何でしょう。

私は、その人にしかない身体の使い方や声の調子、笑い方、会話の間、考え方、少し不器用なところ、そういったものが全部混ざったものだと思います。

だから簡単にはマニュアル化できません。

むしろ、マニュアルから少しはみ出したところに、その人の魅力は現れます。

 

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7.売れないときほど、自分を削らないこと

予約が入らない日が続くと、自信をなくします。

もっと痩せたほうがいいのかな。もっと際どい写真を載せたほうがいいのかな。もっとSNSを頑張ったほうがいいのかな。もっとお客さんに合わせたほうがいいのかな。

そうやって少しずつ自分を削っていく人がいます。

 

でも、私はそれをあまりおすすめしません。

もちろん改善は必要です。プロフィール写真を変える、接客を振り返る、出勤時間を見直す。そういう工夫はすればいい。

でも、「今の私では価値がない」というところまで行ってしまう必要はありません。

 

あなたを選ばなかったお客さんは、あなたの価値を否定したのではありません。

単に、その人とあなたの間に縁がなかっただけかもしれない。

商売をしていると、この区別がとても難しくなります。

売上が自分の価値に見えてしまうからです。

でも、売上は売上です。あなたはあなたです。

そこを一緒にしてしまわないほうがいいと思います。

 

8.美人より強いものが、たぶんある

もちろん、美人は強いです。

若さも武器になります。スタイルのよさも、写真映えも、メンズエステでは立派な商品価値でしょう。

でも、それらにはひとつ弱点があります。

 

もっと美人な人が現れます。

もっと若い人も現れます。もっとスタイルのいい人も、もっとSNSが上手な人も現れます。

そこだけで競争していたら、いつまでも安心できません。

でも、「この人といると、なぜか自分に戻れる」という感覚は、簡単には代替できません。

 

だから、もしあなたが今、「美人じゃないから指名が取れない」「若い子には勝てない」「人気セラピストにはなれない」と思っているのであれば、少しだけ違うところを見てみてください。

 

あなたと一緒にいるとき、お客さんはどんな顔をしていますか。

よくしゃべりますか。よく笑いますか。それとも安心したように黙っていますか。

その中に、あなたの答えがあるかもしれません。

メンズエステで「売れる」ということは、たくさんの男性から評価されることだけではありません。

 

誰かひとりに、「またこの人に会いたい」と思ってもらうこと。

そして、その「また」が少しずつ積み重なっていくこと。

人気というのは、案外そういう静かなものなのだと思います。

 

だから、あの子は今日も予約が埋まっている。

ものすごい美人だからではなく、あの子に会った誰かが、帰り道でふと思うのでしょう。

「また、あの子に会いたいな」と。

商売の本質というのは、もしかすると、そのくらい単純なものなのかもしれません。

 

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